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2012年12月24日 (月)

クワガタムシの種類別採集方法「ヒメオオクワガタ」

オフシーズン企画として新カテゴリー「クワガタムシの種類別採集方法」を設置してクワガタの種類毎に採集方法を紹介して行きます。
基本初心者向けの記事ですがクワガタは地域で生態が微妙に変化していたりしますので中、上級者の方も目を通して頂けると新しい発見があるかもしれません。
なお私が採集を行う地域は次ぎの様な感じです。平地「愛知県西部、岐阜県南部、稀に三重県北部にも行きます。」低山地「岐阜県南部、三重県北部、稀に愛知県北部にも行きます。」高山地「岐阜県北部、稀に富山県南部と長野県西部にも行きます。

■野外活動では何が起こるか分りません。行動はくれぐれも慎重に自己責任でお願いします。当方は一切責任を負いませんのでご了解下さい。

今回のお題は「ヒメオオクワガタ」です(12/24追記)。※同所的あるいは比較的近場で採集可能な他の種類はスジクワガタ、アカアシクワガタ、ミヤマクワガタ、オニクワガタ、ルリクワガタ類の仲間、等です。

その一。 先ず最初に、ヒメオオは多産地域以外では採集難易度が格段に上がりますので近くに有名産地や多産産地の無い方はある程度の覚悟が必要です。

採集シーズンの最盛期は8月です(多産産地では前後二週間ほどプラスされる場合もあります)。初めてのシーズンでは最盛期に狙いを絞り6、7、9、10の各月は採集出来た次ぎの年のシーズンに狙ってみましょう。

初心者の方は多少経済的な無理をしても最初の内は有名産地に行くか経験者の方に直接案内して貰いましょう。

では有名産地に行ったり経験者に採集地に連れて行ってもらった時にチェックするべき点は何でしょうか?

一つ、標高。一般的にヒメオオは標高800mから生息していて1000mを越えると個体数が増えてくると言われていますが近年は地球温暖化の影響が顕著に出ている地域もあって、そういう所は一昔前と比べると標高差にして200mほど生息域が上昇している地域があるので注意が必要です。

二つ、ヒメオオが付いている樹の種類。ヒメオオと言えば柳ですが樺類バラ類の樹にも付きますし地域によっては柳よりも別の樹種に多く付く場合もあるので注意が必要です。

三つ、地形的地質的特徴。日当たりの良し悪し、水捌けの良し悪し、沢の多い少ない、林床の湿度、等を見る。

四つ、死骸の落ちている場所と頻度。舗装道路の場合は一時間以上探しても自動車に轢かれた轢死体が落ちて無い場所はルッキング採集では稀にしか捕れません。未舗装や登山道では切り株や倒木の付近に活動開始直後に野生動物に捕食されたヒメオオの死骸が落ちています。全く死骸を見掛けない様な場所は生息密度は極めて薄いです。

五つ、他の野生生物の生息状況、小さい倒木をひっくり返してサンショウウオを発見できる頻度によって差異があるように私は感じますが…発見できる頻度が高い場所はヒメオオは少ない様に感じます。自分が気付いていないだけで他にも指標になる生物はいるかも知れませんので気になった場合は覚えておくかメモして置くと後々役に立つ事もあるかも知れませんね。

六つ、ホスト樹以外の樹木の植生具合。ブナやミズナラ等の成虫は付かなくてもメスが産卵する発生木の樹種でどの樹種が多いか少ないか等。

その二。 次は採集に必要な道具です。経験者と一緒に行く場合は道具が借りられるならば良いですが自前で用意しておくのがベターですね。用意する物は下記の通りです。

必ず必要な道具 捕獲ネット(改造磯玉網) 熊対策の用品(本州ではヒメオオの居る所には普通に熊も生息しています。) 非常用の装備(登山道を探索する時はフル装備で林道探索の時でも最低限の物は用意しましょう。)

あると便利な道具 懐中電灯(ヒメオオは集まる数は少ないですが街灯にも飛来します。)。斧、鉈(朽木割採集もする場合ですがブリードしないなら朽木割はしない方が良い。幼虫が朽木の中でどうしているのか観察するのはブリードには大変役立ちますが朽木割り採集は必要最低限に抑えましょう。)GPS付きのタブレットパソコン(防水仕様ならなお良い。)登山用靴

道具については項目「その五」にて詳しく解説します。

その三。 経験者に案内して貰って採集するか有名産地、多産産地で採集すれば問題なく採集経験は積めますが次の段階に進むにはどうすればいいのか?先ずは経験を沢山積む為にも頻繁に通える近場の採集地を開拓しましょう(経験者の知り合いが居ない。予算の範囲で通える有名産地や多産産地が無い場合は、この項目から始める事になります。)

先ずは自分の住んでいる県(都道府県)の地図を用意する。まず標高800mを越える山を探すと思いますが実際には山頂の標高が1500m以下の単体の山(富士山の様に回りに同程度の高さの山が無く山脈を形成していない山の事です。)は探索する候補から切り捨てます。

何故に切り捨てるのか?例外はありますし地域差もありますが地球温暖化の影響でヒメオオの生息密度の濃くなる標高が1200mくらいになっている事と密接な関係があります。

山頂の標高が1500mの単体の山の標高1200mから標高1500mの間の山の面積って山脈の連なっている地域と比べるととても狭いでしょ?こういう環境の場合よほどヒメオオに適した環境条件が揃っていないと、いくら標高が1200mあってもヒメオオの生息密度は濃くなりません。

元々生息数の少ない地域を初心者が探索してもヒメオオを見つけるのは非常に困難です。理想としては単体の山なら山頂の標高が1600m以上、山脈の連なる高山帯なら標高1200m以上の峰が数十キロ以上の長さの距離で連なっている地域。

上記の様な山地の標高1200mから1500m位の林道や登山道を探索するのがベターだと云うのが私の経験上の答えです。

その四。 探索する地域が絞れたら次は現地では何を指針に探索するかです。

まず自動車道(国道、県道、市道等。)は…基本スルー、まぁ林道や登山道に入る過程でヒメオオの生息密度の濃い場合のある標高の道を通る事もありますので、その時は路面に自動車に轢かれたヒメオオの轢死体がないか捜索します(一時間以上探して見つからなければ諦めましょう。)。運良くぽつぽつとでも死骸が落ちているのを発見出来れば道端の樹木でルッキング採集可能です。

林道の場合。舗装路の場合は出入り口が封鎖されていない限り人の往来がある(採集圧も高い。)ので基本スルー(自動車道と同じ。)。入り口が封鎖されていて徒歩で探索する場合、又は未舗装路の場合は木の枝が道路の上に伸びていてトンネル状になっている様な道はパス。開けていて日当たりの良い道がベター、沢を多く横切る道が良く、未舗装路なら路上を時折水が流れている様な道だとなお良い。

登山道の場合。こちらも見通しが良くて日当たりの良い道がベター。道自体は乾燥気味の方が良い。所々に湿地のある様なジメジメした道はNG。

以上の様な場所を「その一」で挙げた基準を頼りに探索しますが、やはり事前の経験が無いとヒメオオを見つけるのは厳しいので、そういう場合は根気良く続けて探索するしかありませんね。私も最初のシーズンは成果ゼロで2シーズン目で♂二頭3シーズン目で漸く50mm超えの大型の♂三頭を含む多数の個体を採集出来ましたから…。

その五。 道具の詳しい解説

捕獲ネット(改造磯玉網)

上の画像の商品と同様の物の網の部分を自作の物(下の画像の物。)に付け替えて使用します(柄の長さは4m前後と7m前後の物があれば大抵の場面で対応できると思います。)。

201212016001_5

201212016002

上の画像は磯玉網の柄の部分、接続金具、網本体を分離した物です。
網の支柱は三角錐を逆様にした形態で開口部の周辺にプラスチックの管を被せてあり樹の幹の上を下から上に滑らせてクワガタを開口部に落とし込む作りになっています。
この網は本来は太い樹に付く事の多いミヤマクワガタの採集用に作った物なのでヒメオオ採集には若干使い難い部分もありますが小型の玉網に付け替えるだけの仕様よりはヒメオオ採集には適しています。
とは言っても大型の♂を取り逃がしたら嫌なのでヒメオオ専用の網も次シーズン開幕までには製作するつもりです。

熊対策の用品

熊には夜に自動車を運転していて三回、日中に一回だけ直に遭遇した事があります。

直に遭遇した時は熊鈴を付けておらずこちらの存在を知らせられなかったからなのですが相手が小熊の上に直ぐに山の中に消えていったので助かりましたが母熊が近くに居たらと思うとぞっとしますね。

熊にこちらの存在を知らせる為にも熊鈴は必ず身に付けましょう!熊撃退スプレーは子連れの母熊に遭遇してしまった時は役に立つかもしれません(基本的に向こうから向かって来る事はありませんが子連れの母熊だけは例外で出会い頭に遭遇すると大変危険だそうです。)。

非常用の装備

雨具、飲料水、携帯食料、コンパス、地図、ポイズンリムーバー、その他。

ポイズンリムーバーはエクストラクターがお勧めです。吸引力が違いますよ。

雨具は徒歩で長距離移動する場合はシッカリした作りの物を携行しましょう。

雨の中でも採集すると云うツワモノの方は魚釣り用のカッパの高級品がお勧めです。

懐中電灯(LEDライト)

SF-352X3とSF-152X3は今後購入予定のモデルです。

SF-533XXは使用電池が単二なので電池スペーサーを使って単三を入れて使用していますがかなり軽くなって使い易いです(SF-533XXは生産終了でアマゾンでは取り扱い終了ですが一部のホームセンター等では未だ販売しています。)。

SG-320私は旧モデルを使ってますがコンパクトで携帯性に優れたモデルです。通常は樹液採集で洞の中を照らすのに使うのでヒメオオ採集では予備として持って行きます。

ヘッドライトタイプは使う機会は少ないですが両手をフリーにしたい時は重宝しますね。

ヘッドライトタイプは現在使用中のモデルはGTR-931HでORX-513HとORX-234Hは今後購入予定のモデルです。

街灯廻りでは結構明るい場所から離れた暗い場所にクワガタが落ちている事もあるのでライトは軽量で強力な物があると効率的です。

斧、鉈

ヒメオオの3齢幼虫や2齢幼虫は材の硬い部分に居る事が多いので鉈よりも破壊力のある斧の方が良いです。鉈は初齢幼虫の入っている柔らか目の部分を削る時に使用します。他にはマイナスドライバーや掻き出し棒の細い物(0.5mmから0.8mmくらいで先端はヤスリで削って鋭利な部分が無い様にする。)があると重宝します。

GPS機能付きのタブレットパソコン

グーグルマップで自分の位置が分るので紙の地図より良いですね。自動車に取り付ければカーナビにもなりますしあるのとないのとでは大違いです。
注意点としては電波が入らないと地図の更新が出来ないので電波の入らない場所に行く時は事前に電波の入る所で地図を読み込む必要があります。

登山靴

登山道の探索や林道を長距離移動する場合はやはりマウンテンブーツやトレッキングシューズを履いた方が良いですね。皮や合皮素材の物は避けましょう。採集だと結構ハードな使い方になるので皮は表面が剥がれてきます。

その他の道具※雑多な物なら必要になったらコンビニで買えば良いと思いがちですが山奥にはコンビニ自体が殆どありませんのでご注意下さい。

ドライヤー(カッパを乾かす時にあると助かります。雨天でも強行採集する場合はカッパを複数持って行き乾かしながら交互に使用します。)

インバーター(自動車で交流電源AC100Vを使用する場合に必要です。)使用する機器に合わせてなるべく高出力の物が良い。

着替え。山の天気は変わり易いので最低でも一揃えは持って行きましょう。泊まりの場合は勿論複数セット持って行きます。

寝袋(ハイシーズンは毛布で十分ですが春や晩秋には寝袋が必要です。)車中泊する場合は季節に応じて用意しましょう。道の駅で寝る場合は耳栓とアイマスクもあると良いですよ。

■アマゾンのリンクに関しては特にお勧めしている物以外は適当にセレクトしていますので下のサーチボックスから検索して予算に合わせた物を購入して下さい。

余り安すぎる物は「安物買いの銭失い。」になりますので予算に合わせて中間の価格帯から選択するのがベターかと思います。

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このブログは夏場はそこそこアクセスがあるのですが冬季は閑古鳥が鳴いている状態で春と秋も「冬よりはまし」って状態でして私自身のモチベーションを維持するのが大変困難なのです。

今後は作成済みのクワガタの種類別採集方法の記事にも「採集現場の画像」を追加していく予定ですがモチベーションが上がらないと「まぁ画像は保存だけしておいて次の冬になってからアップすれば良いか?」ってなってしまうので是非とも投票や評価やクリックをお願い致します。

それからアマゾンのリンクに関してですが私自身アマゾンを良く利用していて便利に感 じているのでリンクを張ってあるのですがブログの記事の作成自体も結構時間が掛かっていて出来れば多少は時間に対する対価も欲しいので可能でしたら、この ブログで紹介している物は貼ってあるリンクから直接購入して頂けるとありがたいです。※水中カメラを購入して水生生物の撮影とかしてブログで動画を公開す るとか出来ますし…。

 

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