ふざけたタイトルでゴメンナサイです。しかし話の中身は真面目なクワカブブリードの事です。
でも「サイカチ」を応援していけば作中で「鍬道」並にクワカブの飼育や採集の情報も得られる様になるかもしれないので未読の人は是非「サイカチ」も読んでみて下さいね。
※今はバトルがメインでブリード話が無いし日常のお話も少ないので読者アンケートの余白にブリード話の挿入と日常シーンの増加の要望を出してるので良かったら皆さんもご協力ください。
ここからが本題です。先日、里子に出したギラファの里親さんのブログでの反応が良い感じだったので私がクワカブブリードで参考にしている雑誌の記事やホームページの記事等の紹介とその応用例の紹介をしようと思います。
■昆虫フィールド
「鍬道」週刊少年チャンピオンで連載中の「サイカチ~真夏の昆虫格闘記」の企画・原作の藤見泰高氏の連載漫画。
クワガタ関連のあらゆる事象を漫画で楽しく分かり易く描かれてます。
「菌糸瓶の常識非常識」「樹のおはなし」高橋敏之氏の連載(どちらも連載終了)
自作菌糸瓶の製作の上で非常に参考になりました。菌と樹の相性とか種類の違いによる腐朽速度など。
■くわがたマガジン
「オオクワガタという世界」「クワガタムシの世界」共に小島啓史氏の連載
クワガタの幼虫の飼育温度による羽化成虫の形態の変化など温度管理面で参考にしています。
羽化成虫の体長を稼ぐには低温飼育が好ましい(飼育種に適した温度の範囲内である事が条件。低すぎると色々な弊害が出てくる)。
最近流行のオオクワの極太個体などは高温で飼育した事による後天的な要因で発現したものもある。※羽化不全などの弊害が多発するので実行はお勧めしません。
■○○○ホームページ(スミマセンHP名もアドレスも分らなくなりました)
『家庭用エアコン』でブリードルームの温度管理をする場合と『恒温室』でブリード時の温度管理をする場合とでは『家庭用エアコン』の方が温度差が激しくなる。
『恒温室』=自作の物やワインセラー等は比較的高精度で温度管理ができる。※即ちより安定した環境を幼虫に与えられる。
●実は私の自宅は弟の私室にしかエアコンが無いので自分で実際に比較検証した訳ではありません。※自分は暑いのは平気だし冷え性なので自室にもエアコンは無いんです。
自作の『恒温室』というと大変そうに思えると思いますが簡易版の制作方法をHPで紹介してますので良かったら参考にしてみてください。
自作簡易式小型恒温室
■KBファーム
私が使用している菌床メーカーの一つです。
商品説明の項目の「新外産菌床について」と「新外産AGについて」は『ここまで書いていいの?』ってくらい商品に付いて書かれていて自作菌糸瓶を作る際の参考にもなります。
■@nifty:昆虫フォーラム:掲示板:【甲虫ブリード広場】閲覧するにはニフティのIDが必要です。
昔はパソコン通信で電子会議室と呼ばれていた所です。
「昆虫の身体は一種の高タンパク」 「自然界の窒素の循環の過程」この二つの書き込みが特に秀逸で幼虫を育てる上で大変参考になりました。※便宜上このタイトルになってますが実際は違います。
要約すると「菌糸瓶や発酵マットに添加する栄養素は基本的に半分くらいは幼虫の共生菌が利用するものである」になると思います。※実際には共生菌と幼虫の栄養素の利用比率は分らないし菌床飼育の場合は若干違うところもある様なので複合的に見る必要もありそうですが・・・。
なお「昆虫の身体は一種の高タンパク」と「自然界の窒素の循環の過程」は既に閲覧でき無い状態なので抜粋文を転載しておきますが長い文章なので末尾に載せて置きます。
発言者・史嶋 桂氏※掲示板の書き込みより抜粋。
「昆虫の身体は一種の高タンパク」
基本的な概念ですが、昆虫の身体は一種の高タンパクで出来ています。
タンパク質の基本構造はアミノ酸で、これは窒素化合物です。
セルロース以下の物質は、最終的にブドウ糖に分解されるエネルギー源で
す。ですから、添加物として単純に炭水化物だけを与えても、幼虫は消化
管内の中身を増やす事が出来るだけで、それだけでは体組織はなかなか充
実しません。
単純に書いてしまうと、
ブドウ糖または炭水化物=活動エネルギー + 共生菌を飼う餌
アミノ酸または窒素化合物=身体を作る原料(空中窒素からも取入可能)
と言うのが微量栄養素を除いたクワガタの摂食構造だと思います。だから
バクテリアを活性化させるブドウ糖起源の炭水化物を与えるた時に、共生
菌が十分存在すれば、空中窒素を取り入れてくれて、クワガタはそれの
よって大きくなれるのだと思います。
ちなみにキノコの菌糸は贅沢消費といって、子実体を出すために菌糸の
ネットにグルタミン酸カリウムを蓄えます。オオクワガタはこの化学物質
に惹かれて産卵するらしい事を、以前○○○○さんが実験で調べられてい
ます。私はこの事から、白色腐朽材を食べる種は、共生菌の利用とは別に
直接菌糸からグルタミン酸を取り入れて、栄養に出来ると考えています。
あと冬季幼虫の体液が透明化した状態では、不凍液に使われるグリセリン
様物質がたまるのが確認されています。これはご指摘の様にブドウ糖を期
限とする物質です。
煎じ詰めると、消化管内はおもに炭水化物、体組織はタンパク質というの
が幼虫の体内の基本構造ではないでしょうか?
「自然界の窒素の循環の過程」
自然界の窒素の循環の過程で、植物は根で吸収した硝酸塩やアンモニウム
塩などの無機窒素化合物と、光合成でつくり出した炭水化物とを原料とし
て、有機窒素化合物であるタンパク質や脂肪を合成し、炭水化物であるセ
ルロースと共に植物体を形作ります。
クワガタを含む昆虫から動物などの消費者や分解者である微生物は、植物
が合成した有機窒素化合物を吸収し、いったんアミノ酸に分解して、これ
をもとに自分の身体を作るのに必要なタンパク質を再合成します。
窒素は植物による合成によってタンパク質などになり、その植物が死ぬと
また分解者によって無機窒素化合物に戻って行きます。
クワガタの幼虫は、この窒素循環の分解の過程に、体内共生菌を使って割
り込んでいるようで、枯れ木や朽ち木の様に有機窒素化合物が乏しい環境
にいても、自らの身体を作り出すのに必要なタンパク質を合成出来るよう
です。可能性として○○さんが行った実験の様に、空中窒素をバクテリア
を使って有機窒素化合物として固定させ、それを取り込んでいるように思
われるのです。
ブドウ糖を起源とする炭水化物は、朽ち木の場合主にセルロースとして
残っています。その分子構造は、ベータ-1、4結合によってD-グル
コースがつながってできた、長い鎖状の構造を持っています。このためセ
ルロースを何らかの形で分解出来るクワガタの幼虫は、そこから自分の栄
養としてグルコースやブドウ糖を取りだし、ついでにそれを餌に体内共生
菌も養っているのではないかと思われます。この場合セルロースはクワガ
タの身体を作るのには直接使われず、自分と共生菌の活動のためのエネル
ギー源となっているのでしょう。
>外骨格もさなぎの状態でいったんドロドロになって、
>羽化直後は柔らかいですよね。空気に触れると架橋するのでしょうか。
架橋と言う概念は、むしろ石油起源の高分子であるポリマーやエポキシ樹
脂などで起こる合成樹脂の化学反応に多いと思います。私の古い知識では
架橋反応を使う昆虫がいるかどうかは分かりません。
以前○○○○○○さんに教わった感じでは、昆虫の身体の硬化は、タンパ
ク質の酸化によるところが多いようで、一般に薄い色から濃い色に変化す
るパターンが多いようです。
>菌糸瓶+幼虫→成虫の過程は、まだ判らない事が多いのでしょうか
確かにまだ分からない事が多いです。ただ菌糸瓶で飼育すると、初令から
終令までの加齢期間が短くても、比較的大きな幼虫になりやすいので、菌
糸瓶に含まれる、添加物や菌糸そのものが、白色腐朽材を食べるクワガタ
には吸収しやすい栄養を豊富に含んでいると言えそうです。
ただ面白いのは、こうしたクワガタが食べる前の、朽ち木などより、クワ
ガタの糞の方がCN比が高いことです。これは九州大学の荒谷助教授も同
じように述べていますが、クワガタの体内や彼らの坑道に空中窒素を固定
出来るバクテリアがいると考えると、こうした現象も理解出来る気がしま
す。